[ 連載 ]
イエスの魚釣り
第2回「ばらばら」と「まとまり」
柳澤田実
倫理、そして倫理を語る表現について考察する連載の第二回目。今回も前回に引き続き、アーティスト・田中功起の「協働」をテーマとした実践と作品が、どのようにして単なる「善い話」におさまらずに、オリジナルな方法で倫理について語りえているか考えていく。[ 続きを読む ]
エヌ・ティ・ティ出版のウェブマガジン
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第2回「ばらばら」と「まとまり」
柳澤田実
倫理、そして倫理を語る表現について考察する連載の第二回目。今回も前回に引き続き、アーティスト・田中功起の「協働」をテーマとした実践と作品が、どのようにして単なる「善い話」におさまらずに、オリジナルな方法で倫理について語りえているか考えていく。[ 続きを読む ]
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第1回「善い話」をやめる
柳澤田実
「善い話」をすることに疲れている! ここ10年ほど、私は、キリスト教を中心とした倫理思想に関心を寄せてきた。キリスト教という一宗教の中心には「隣人愛」という、だれ彼かまわず助けるという無防備極まりない倫理がある。私はこの倫理のこだわりのなさ、そして気前の良さに惹かれてきた。[ 続きを読む ]
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第1回 制度的人間観に向けて
瀧澤弘和
制度的現象にみちあふれる日常経験 まず,以下のような日常的経験の記述から始めてみよう. 身なりを整え,自宅を出て駅へと向う.今日は朝から大事な会議があるのでいつもよりも急いでいる.こんなときは他人の家や畑を横切って近道することが頭がよぎるが,いつも通りに決められた道に沿って歩いていく.自動車が来ない[ 続きを読む ]
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第1回 『白馬のお嫁さん』(庄司創)
川原和子
ときは2063年。15歳の春、故郷の島を出た清隆は、寮で三人の同級生と出会う。一見かわいい女子にしか見えないが、実は遺伝子改造で子どもを「産める」男子だという彼らの目的は、高校での頼れる「お嫁さん」探し。実は清隆も、故郷に一緒に帰ってくれるお嫁さんを探す目標をもっていた。…[ 続きを読む ]
コンピュータ・アートの創生――CTGの軌跡と思想 1966-1969
大泉和文[著]
日本が生んだ第1世代のコンピュータ・アート集団で国際的にも有名なCTG(Computer Technique Group)の初の本格的研究。CTGとその時代を一次資料で詳細に検証し、オリジナルプログラムの失われたCTG作品を今日のプログラミング言語で再現。コンピュータ&メディア・アート史研究の必須文献。
貿易自由化の理念と現実
阿部顕三[著]
TPP(環太平洋パートナーシップ)協定交渉の大筋同意を受け、日本経済にとって貿易の自由化が進むことは確実になった。今後の貿易自由化の進展、それに伴う環境問題や食の安全などについて、どう考えるべきか、基本から応用まで論じる。「世界のなかの日本経済」完結!(全10巻)
1933年を聴く――戦前日本の音風景
齋藤桂[著]
近代化=西洋化から、近代化=国粋化への転換点で
ひずむ音に狂わせられる人々を、私たちは笑うことができるのか?
世界がファシズムに傾斜していく境ともいえる1933年。日本において1933年は、それまで近代化が西洋化とほぼ同義であったのに対して、国粋化という形の近代化を目指すという方向へ転換していく年に当たる。
そうした時代状況を反映して、音と音楽においても多様なかたちでその転換期のひずみが現れている。1933年の音と音楽に関連するユニークな出来事を通して、〈戦前〉の日本社会の空気を浮かび上がらせ、それ以前/それ以後の連続と断絶を描く。